皆様、こんにちは。 工務の佐藤です。 暑い夏が過ぎ、これから紅葉が楽しみな秋となっていきますが、先日の気象予報では赤道付近の海水温が平年より低い「ラニーニャ現象」が発生するかも・・・・とのことです。これが発生すれば冬場の降雪量が増えて、大きな雪害が有るそうです。!!! 今から何らかの準備や心構えをしていくことが必要かもしれません。
さて、今回のブログでは、大工さんが使う道具についてお話していきたいと思います。 弊社では創業時から木造軸組工法を採用しております。柱や梁などの横架材をホゾや仕口で接合し、金物を併用しながら小屋組みを構成しています。その木材の継ぎ手や加工の線を書いたり、直線を引いたりする道具として「墨壺(すみつぼ)と墨差し(すみさし)」が有ります。 昔ながらの墨壺は木でできており、壺の部分と糸車が有り、壺には墨を含ませた綿を入れ、糸車には糸を巻き、その糸を伸ばして木材や壁などに直線を引くことができます。墨差しは竹を加工したもので、一方は木材に加工の線を引き、反対側では文字や印を書いたりする道具で、ペンのようなものです。
最近では、プラスチック製の墨壺や金属製の墨差しが市販され、より機能的になったものが主流となり、昔ながらの道具は建築現場から姿を消しつつあります。 工業加工技術が進歩し、確かな精度で工場加工する「プレカット」を多くの工務店さんが採用しているのが現状ですが、墨壺と墨差しは職人さんがセットで使い、墨付け作業を行う基本の道具です。 今でも愛着があり、大切に使っている大工さんは数多くいると思います。